Route Seven

CASE事例

雪の中でバスを待たなくても良いサービス

バスの到着時刻が正確に分かるサービス

Route7をどのように活用されているか教えてください。

私どもは、『バス予報』というバスロケーションシステムを運用しています。バス事業者が、Route7のSIMが入ったスマートフォンをバスに積んで、位置情報を発信しながら走ります。乗客はwebの『バス予報』の画面で、今バスがどこにいるのか正確な位置が分かるというサービスです。
首都圏はバスの本数が多いですが、地方だと1、2時間に1本というところもあります。停留所に行っても、バスが行ったあとなのか、遅れているのか、待ち時間はどのくらいか分からないですよね。雪の中で待たなくてはならない寒い日もあるでしょう。画面で確認できれば、バスが近づくまで建物の中にいることもできます。
使い方も簡単で、例えば「あ」と頭文字を入れると、「あ」が付く停留所の一覧で出るので、自分が利用する停留所を選びます。すると、何分後にバスが到着するのか分かります。外出先で「近くのバス停」を検索することもできます。

全国で展開されているのですか?

現在は、まだ5事業者だけです。弊社の代表が宮崎出身なので、まず宮崎交通さんで2016年に実証実験を行ったのですが、採用には至りませんでした。しかし、それがきっかけで岩手県交通さんが興味を示してくれて、青森県十和田市と岩手県釜石市の路線バスと、秋田県大館市と岩手県盛岡市をむすぶ高速バスに導入されました。
宮崎交通さんでも、今年6月から宮崎県延岡市の循環バスで始まりました。他にも、宮崎交通グループのタクシー会社が運行している、「みなみのかぜ支援学校」の送迎バスにも導入されています。

一台当たりのコストは従来の1/5に!

Route7を採用されたきっかけを教えてください。

Route7導入前は、専用のバス車載器を使っていたのですが、高価だったので費用を抑える方法を模索していました。スマートフォンで検証して良い結果が得られたので、移行することになりました。
ランニングコストを下げたかったので、安いSIMを探して、今年始めにRoute7のプランを聞いたとき「これだ!」と思いました。他社のSIMと一緒に検証したところ、全く問題なく使えたので採用させてもらいました。従来の車載器からスマートフォンタイプになった結果、一台あたりの費用は1/5くらい、15万円が3万円程になりました。
ただ運転手には、「バスへのスマートフォン持ち込み禁止」という決まりがあるので、それで苦労しています。お客様の目に触れないよう床近くに置いたら、GPSが上手く受信できず、位置情報がずれてしまいました。利便性と世論のジレンマで、現在も試行錯誤をしています。箱などに入れて、固定するのが良いと思っています。

乗客の方は便利になったでしょうね?

『バス予報』のサイトに「ご意見」という画面があって、利用者の声を投稿できるようになっています。そこに、「雪の日でもバスが来る時間が分かるので、建物の中で待てるのが嬉しい」という投稿がありました。こちらが意図していた使い方だったので、作って良かったと思いますね。このサービスを、もっと多くの方に提供したいです。
利用者画面に周辺情報というのがあり、ショップ情報などを掲載できるので、広告収入が得られるようになっています。まだ知らない方が多いので、『バス予報』が使えることを宣伝して、利用者や広告主をもっと増やして欲しいです。

お年寄り向けに電子ペーパー型も開発

今後はどんな展開を予定されているのですか?

地方のバス利用者は、学生か病院に通う年配の方が多いのですが、年配者はスマートフォンを使わないので、そこを何とかしたいと思っています。例えば、病院にデジタルサイネージを設置して『バス予報』を表示する検討をしたり、停留所に設置できる電子ペーパー型を開発したりしています。
電子ペーパーは、形状はタブレットに似ていますが、利点は画面を書き換えるときしか電気を消費しない、電源を抜いても画面は保持したままという2点にあります。太陽光ほどの電力でも利用可能なので、僻地のバス停など電源の取れない場所でも使えます。屋外でも反射がなく、画面がクリアです。
液晶は電気が切れると使えないので、災害時などは、電子ペーパーの情報案内が活きています。通信モジュールも搭載しているので、Route7のSIMを経由してコンテンツ画像を流せるのです。地元の企業やショップとタイアップして、広告を掲載すれば広告収入も得られます。
そして、大きなバス会社だとバス停が2万柱もあるのですが、ダイヤ改正があると、時刻表を全てマンパワーで差し替えています。電子ペーパー型の時刻表なら、通信で変更できるので、それだけでもコストが抑えられるのです。
しかし、デザインをもっとスッキリさせたいし、価格ももっと抑えたいので、バス事業者の方に勧められる状況まで到っていません。災害時の情報案内にも利用できるので、自治体に予算計上してもらえないかも検討しています。


Route7の良いところはどこですか?

Route7は、回線の容量を必要な分だけ、いくらでも小さくでき、その分コストも抑えられます。他社は最低でも780円からです。通常何ギガのデータ量とか、何Mbps必要とかありますが、『バス予報』が送っているのは、数十バイトのデータです。回線としては、せいぜい100k、昔のPHSの64kでも足りるのです。オーバースペックな高いプランを勧めるのではなく、細い回線で対応いただいているので、ベストマッチな仕様だと思います。
そして、MyRouteマネージャーという機能が便利です。以前はどのSIMが、どれだけトラフィックが掛かっているのか一切分かりませんでしたが、MyRouteマネージャーは個別に分かるし、グラフで直感的に分かるのが非常に助かっています。
他社ではオプションになっていて、追加料金がかかる機能が多いですが、Route7は料金に含まれているのが良いですね。
また、営業の対応がとても良く、見積もりも、発注から納品までも早いです。以前の会社は2週間くらい掛かっていましたが、今は発注して1週間後には納品されます。その3点が非常に気に入っています。

アーティサン株式会社
所在地  東京本社 東京都調布市多摩川5-13-3 調布多摩川サニーコート1F
設立   2014年7月
URL   http://artisan.jp.net
取扱品目・事業内容
システムの要件定義支援 システムの設計、構築、開発支援コンサルティング 法人向けのマイクロソフト製品(Dynamics CRM、SharePoint、Office、Exchange、Active Directory、Office 365、Microsoft Azure など)に関する、システム提案支援、構築支援、各種デザイン、マニュアル作成、トレーニング 書籍執筆、IT出版物作成支援

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